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虫歯について

虫歯になる条件
「甘いものばかり食べていると虫歯になりやすい。」というのは何となくわかっていてもそれの原因を知っている人は案外少ないのではないでしょうか。
砂糖は虫歯をつくる原因となりますが、実はそれだけでは虫歯にはなりません。いくつかの条件が揃って初めて虫歯ができるのです。


(歯)
歯の表面にはたくさんの凸凹や溝があり汚れが溜まりやすく、人によって歯の質も関係しています。

(虫歯菌)
ミュータンス菌などの虫歯の菌が歯垢(プラーク)と呼ばれ、かたまりを形成します。

(砂糖)
砂糖は虫歯の餌になります。

以上のように歯・虫歯菌・砂糖の3つの条件が揃うと砂糖を餌とした虫歯菌が酸を作り出し歯の表面のエナメル質を溶かし始めます。これが虫歯の始まりなのです。

虫歯の原因菌は、口の中にいる何種類もの潜在菌(口の中に最初からいる菌)と生育過程で親などから感染するミュータンス菌(ミュータンス菌は、生まれたときは口の中にはいません。離乳食などで両親から口移しで食べるとき細菌が移るといわれています。)の二つが考えられます。これらの菌は、口の中の食べかすや甘いものなどに含まれる糖分が大好きです。糖分が口の中に入ると虫歯菌はどんどん分裂し、歯垢をつくり、酸を産出し、歯のエナメル質を溶かしてしまいます。口の中が長時間酸性になっていると虫歯になりやすいといえます。

また、唾液が虫歯を防ぐともいわれていますが、それは唾液には口の中を中性に戻そうという力があるからです。歯がデリケートな乳歯は虫歯になりやすいですが、ストレスが多く唾液が少ない人や生理的に唾液が減る高齢者も虫歯になりやすいので要注意です。

虫歯の進行
虫歯(カリエス)は口の中の細菌が食べ物の糖分や炭水化物を発酵させて乳酸をつくり、歯のエナメル質や象牙質などを溶かしてしまう病気です。 虫歯は、その進行の度合いをCO度(Cはカリエスの頭文字)からC4に分類されます。


C1 初期の虫歯です。 虫歯はエナメルの中だけに存在します。


C2 虫歯は象牙質まで進行しました。 時々冷たいものや甘いものがしみたりします。


C3 虫歯が神経にまで進行しています。 ここまで大きくなるとズキズキ痛みます。


C4 虫歯がさらに進むと歯肉の上の部分が崩壊します。 神経は完全に死んでいます。


虫歯の予防
虫歯予防の基本はやはり歯磨きをすることです。歯垢が溜まりやすい奥歯の溝、歯と歯の間、歯と歯肉の境目などを丁寧に磨き、歯ブラシやデンタルフロスを使うと効果的です。 歯には虫歯になりにくい歯となりやすい歯があります。また、歯垢の溜まりやすい歯の形や歯並びもあります。

その他の虫歯予防
キシリトールで虫歯菌を弱体化させる。
フッ素で歯を強くする。
・食事の時よく噛む(よく噛むことで唾液が分泌される)
・ストレス解消(精神的ストレスは唾液が出にくくなる)