SRP
SRPとは、スケーリングとルートプレーニングという2つの処置を組み合わせた治療方法です。
スケーリングでは、スケーラーといわれる器具を使用して、歯垢や歯石を取り除き、ルートプレーニングでは、歯根の表面をツルツルに削ります。歯の表面を滑らかにすることによって、歯周病の再感染を予防することができます。
歯周外科治療
歯周外科治療とは、歯周病が進行してしまい、従来の治療で歯ぐきの状態が改善しない場合に行う治療方法です。
当院では、一人ひとりのお口の中の状態を精密検査した上で、歯周ポケット除去やGTR法、エムドゲインなどの保険適用外の再生療法を行うことができます。
歯周ポケット除去術(フラップオペ)
歯周ポケットが6mm以上の場合や歯周病が重度の場合に行う従来から多く用いられている手術法です。通常のスケーリングやルートプレーニングでは器具が歯周ポケットの深くまで届かない為、局所麻酔で歯ぐきを切開して歯の根の部分を露出させて、歯石や炎症部分を確認し専用の器具を使用して徹底的に清掃していきます。しっかりと清掃が完了したら、歯肉を戻して傷口を縫い合わせて終了です。処置の後は痛み止めや化膿止めを服用しながら、安静に過ごして頂きます。
処置7~10日後に抜糸し、抜糸3~4ヶ月後に歯周病の検査を再度行い、歯周ポケットの改善ができている場合は、メンテナンスに移行していきます。
再生療法
歯周病の進行によって、歯を支えている歯槽骨が溶けてしまうなど、
歯の組織が破壊されてしまった場合に再生療法を検討します。
歯の組織を破壊した原因を取り除き、元の健全な状態へと戻すことが再生療法です。
リグロス
リグロスの成分は細胞を増やすことができる成長因子です。
成長因子の作用によって歯周病によって破壊された歯周組織を再生促進する治療方法です。
フラップ手術で歯石やプラークを取り除き、その後リグロスを歯槽骨の欠損部に塗布することで歯を支えている歯周組織の再生を促します。
また、成長因子の作用により歯周病で破壊された歯周組織の周囲の細胞を増やすことができ、さらには血管を作り細胞へ栄養を送り込むこともできます。
これらの作用が働き、歯槽骨などの歯周組織再生へと繋がります。
適用外
GTR法
GTR法とは、歯周病によって失われた歯槽骨を再生させる方法です。
メンブレンと呼ばれる特殊な膜で、歯周病で破壊された部分を覆い、歯周組織が再生できるスペースを確保します。従来の歯周病治療では、一度破壊された歯周組織は元通りには回復することができませんでした。理由としては、骨よりも早く歯肉が回復してしまい、本来骨が回復するはずのスペースに歯肉が入り込んでしまうからです。しかし、メンブレンで歯肉が入り込まないようにすることで、スペースを確保することができ、歯周組織の再生を誘導することができるようになりました。
術式としては、局所麻酔で歯ぐきを切開し、歯石や炎症部分をしっかりと除去した後に、メンブレンを使用して保護します。その後は歯ぐきを元の状態に戻し、回復を待ちます。3~4ヶ月後に歯周病の検査を行い、歯周ポケットの改善ができている場合は、メンテナンスに移行していきます。
GTR法が適応できるかは、歯科医師までお気軽にご相談ください。
(リスク・副作用:術式が難しく、人工膜メンブレンが露出するなど感染のリスクを伴います。)
適用外
エムドゲイン
エムドゲインとは、骨の再生を促進させる特殊なタンパク質を使用した、最新の歯周組織再生療法です。
エムドゲインゲルは、スウェーデンのビオラ社で開発されており、主成分(エナメルマトリックスデリバティブ)は、子どもの頃の歯が生えてくるときに重要な働きをするタンパク質の一種です。
GTR法との大きな違いとして、メンブレンを使用せずに治療を行いますが、その代わりにエムドゲインを用いて行います。エムドゲインは開発されてから約25年の実績があり、世界40ヶ国、100万人以上の方が使用しており、多数の論文でエビデンスとして報告されています。日本国内でも厚生労働省の承認がされており、副作用の報告も少なく安全性も確立されています。
術式としては、局所麻酔で歯ぐきを切開し、歯石や炎症部分をしっかりと除去した後に、エムドゲインゲルを塗布して縫い合わせ回復を待ちます。3~4ヶ月後に歯周病の検査を行い、歯槽骨の再生が確認出来たら、メンテナンスに移行していきます。
エムドゲインが適応できるかは、歯科医師までお気軽にご相談ください。
(リスク・副作用:手術後に痛みや腫れ、出血を引き起こす可能性があります。)