歯科口腔外科

顎関節症について

顎関節症について
Dentalsurgery

顎関節症とは、お口を開けたり閉めたりする際に、「ポキッ」「ジャリ」「カクッ」と音がしたり、口が開けづらかったりする病気です。
以下の症状が1つ以上あることが特徴です。
・顎関節部、咀嚼筋に痛みがある
・関節雑音がある
・開口障害や顎運動異常がある
20〜30代の若い女性に急増しており、日本ではおよそ2割の女性が症状を持っているといわれています。最近では、小中学生にもみられ、低年齢化しています。


病態と学会による分類

1型:咀嚼筋障害(咀嚼筋を抑えると痛みが生じる)
2型:関節包・靭帯障害(顎関節周囲の組織障害)
3型:関節円板障害
a. 復位を伴う関節円板障害 (顎関節の関節円板の動きに異常があるが、開け閉めで位置が元に戻る)
b. 復位を伴わない関節円板障害 (関節円板の動きに異常があり、開け閉めで位置が元に戻らない)
4型:変形性関節症(顎関節自体の形が変形しているもの)
5型:1〜4型に該当しないもの

代表的な症状

  1. 顎を動かすと痛みがある
    食事をする時や、口を開け閉めする時など、顎を動かしたときに痛みがでることがあります。炎症が強い場合は、じっとしていても痛みが生じるケースがあります。
  2. 顎を動かすと「ポキッ」と音がなる
    口の開け閉めで顎関節部分に「ポキッ」「ジャリジャリ」などと音がします。これをクリック音とよび、関節円板の動きの異常により起こります。音がするだけで痛みや開口障害がない場合は、特に治療をせず経過をみる場合があります。
  3. 口を大きく開けられない
    正常なら、指を縦に3本分入るくらい口に入りますが、指が2本以下しか開けられない場合は、開口障害があると診断されます。 顎関節の構造異常により口が開けられない場合と、痛みがあり痛みをかばうことで開けられない場合があります。
  4. 口を閉じられない
    重度の病態で、関節円板の位置が元に戻らなくなり、口を閉じられなくなってしまっている状態です。

顎関節症発症の原因

多くの場合、1つの原因だけではなく、かみ合わせ、ストレス、歯ぎしりなど複数の原因が重なり合って発症しています。特に、最近では日常生活での姿勢や癖など生活習慣が大きな影響を及ぼしているといわれています。

  1. 頬杖をつく癖
  2. 電話の際、受話器を顎と肩ではさむ癖
  3. 食いしばり
  4. 歯ぎしり
  5. うつぶせ寝
  6. 悪いかみ合わせ
  7. 食事の際、片方のあごだけで噛む癖
  8. 寝転がって本やテレビを見る姿勢
  9. 猫背
  10. 座る際に足を組む癖
  11. 電車などで頭を垂れて寝る癖
  12. 運動不足
  13. ストレス

これらの日常生活での悪い姿勢や癖が原因でなっている場合、自覚されないまま繰り返されるため、治療を行っても治りにくいケースが多くなります。 そのため、意識して自分の姿勢や癖をセルフチェックしなければなりません。


顎関節症の治療法

多くの場合、運動療法、理学療法、スプリント療法、薬物療法など可逆的な治療法が用いられます。運動療法や薬物療法を行っても改善しない場合は、マニピュレーション療法や外科的手術が行われる場合がありますが、非常にまれなケースです。
顎関節症を悪化させないためには、自身のセルフケアが非常に大切です。 次のようなセルフケアを行って、予防につとめましょう。

  1. 食事の際は、両方の奥歯をつかって噛む。
  2. 猫背や顎を突き出す姿勢になっていないか、時々チェックする。
  3. 頬杖やうつぶせ寝はやめる。
  4. 普段からウォーキングなどの軽い全身運動をする。
  5. 比較的低い枕を使って仰向けに寝る。
  6. 重いものを持ち上げたり、歯を食いしばらない。
  7. PC作業など、同じ姿勢を長時間するときは、時々休憩してストレッチを行う。
  8. ストレスを発散させるスポーツや趣味を行う。